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2004-03-21
砂の器
現在TBS系で放送されているテレビドラマ「砂の器」がいよいよクライマックスに入りました。犯人である音楽家はオーケストラ曲を完成させ、いよいよお披露目となりますが、警察も最後の追い詰めにかかりました。
砂の器は、昭和49年に映画化されており、これが名作との評価が高いため、映画に負けないドラマを作る必要があるという「宿命」を背負っています。当初はあまり期待していなかったのですが、最初から犯人を明かして犯人からみた視点でストーリーが進ませることで、新鮮でかつ素晴しいものになりました。いかに警察に追い詰められるかは、原作の小説や映画では描かれていなかったからです。
(以下ネタバレのため注意)
映画と同じ点は、
- 殺害現場 (蒲田の京浜東北線の車庫)
- 犯人および被害者の名前
- キーワードとなる「カメダ」と、実際にそれが示す「亀嵩」という地名
- 犯人の職業 (音楽家)
- 犯人の出生地 (石川県の山中温泉)
映画と異なる点は、
- 時代背景 (1948年→2003年)
- 評論家の関川が出てくる (原作ではあったが、映画では削除された)
- 返り血を浴びた布を撒く路線 (国鉄中央線→秩父鉄道)
- 犯人の偽装出生地 (大阪市浪速区→長崎県佐世保市)
- 犯人が戸籍を詐称するのに使った事件 (大阪大空襲→長崎大水害)
- 犯人が出生地を脱出した理由 (親がハンセン病→親が大量殺人の犯人)
などです。他にも細かい違いはあるのですが、大きくはこれがあげられるでしょう。
テレビドラマでもハンセン病で来るかと思ったのですが、架空の大量殺人事件をでっち上げるとは思いませんでした。これはがっかりさせられました。ひょっとすると、ハンセン病にするつもりだったかもしれませんが、アイスターの宿泊拒否事件があったので、いざこざを避けるために急遽変更したのかもしれませんね。
テレビドラマでも、映画と同等に、「宿命」の曲をバックに犯人の生い立ちや殺人事件の同期をあばいていくのでしょうか。
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