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2007-05-26
晴れ

NHK 技研公開を見学

ゆりこ による 2007-05-28 01:52:34 の投稿
カテゴリー: イベント
タグ:

今年も NHK 技研公開を見学しました (2005年のレポート2006年のレポート)。今回は 14時15分ごろ到着で、例年より早めに着きました。

さすがに3年連続で見ると、去年の展示をブラッシュアップされたものは新鮮味を感じず、去年展示されなかったもの、今年初めて展示されたものに興味が向いてしまいました。

入口近くの展示は目に引くものを置いていて、「3300万画素撮像技術」は強烈でした。従来のスーパーハイビジョンは、画面全体を4分割してそれぞれを830万画素の素子で撮影していましたが、直接 3300 万画素で撮影できる素子を作ったそうです。5m 先に置いてある新聞記事の文字が読める解像度というのは強烈です。インテグラル立体テレビは、画質が低いのはがっかりですが、リアルタイムに立体画像の撮影・表示が可能という点が革新的でした。

ワンセグ連結再送信システムというのは、地下街でもワンセグが見られるよう再送信するシステムのことですが、電波の効率化のため、地上のワンセグと違って、1本の13セグメントにワンセグ電波を再配置して押し込めるという仕組みです。現在の機器はソフトを少し改修しないと見られないそうです……。

緊急警報放送によるワンセグ端末の自動起動はもはや標準装備してもらわないといけない段階だと思うので「いつまで研究段階やねん」と思ってしまいました。研究員の話では「ほぼ完成しているが、搭載してもらうには、携帯電話キャリアとメーカーへの働きかけが必要」ということで、政治の壁があるようです……。AM/FM ラジオにおけるアナログ式の緊急警報システムは、搭載機器がまるで普及しなかっただけに、ワンセグではぜひ普及してもらいたいところです。

そして、恒例の スーパーハイビジョンの体験ですが、今年は「ディープインパクト・最後の激走」でした。観覧席で応援する人の顔が全部分かったり、芝生の目がはっきり分かるのは感動的であり脅威的です。ただし、画像が動いている場合は、細かいディテールは見えにくくなります。また、カメラがパンするときは酔いそうな気分にもなりました。

スーパーハイビジョンは、方式としてはほぼ完成しているので、あとは伝送・保存・放送をどう行うかの周辺領域の研究が必要な段階です。そして、映像ソースの蓄積はすでに始まっているだけに、もし将来スーパーハイビジョンの放送が始まったら、NHK はまた優位になりそうですね。民法は、地デジが始まってもまだ SD 画像の番組が多いのに、 NHK はハイビジョンの研究を進めていただけあって HD 画質の番組がほとんどですから。

今年は2階は使わず、1階の次は地下1階でした。フレキシブルディスプレイは、液晶と有機 EL が展示されてましたが、後者はドット落ちが多数ありました。TFT と違ってトランジスタが表示素子に埋め込まれておらず、配線を多数引き出すために壊れやすいそうです。超高感度 HARP カメラが医療分野での応用が進んでいるのは初耳でした。2年前あたりから引き合いがあったそうです。視覚障碍者にやさしいマルチメディア受信提示システムは、デジタル放送の BML を変換して、音声にしたり触覚式の表示装置に出力したりするものです。なんと、BML は、天気予報すら「晴れ」というテキスト情報がなくて、晴れマーク画像を送っているだけなんだとか。それは BML がタコすぎる気が……。

地下は体験コーナーも増強されていました。「音声認識によって早口言葉を採点する」「22.2 ch マルチチャネル音響をヘッドホンで体験」などがありました。前者は、「これからどの言葉を発話するか」の指定が不要というのが画期的です。発話された内容を音声認識で文字化し、複数ある問題のどれに一番合致するかを自然言語処理で決定しているのです。いずれかの問題に完全に一致すれば「正解」となるわけです。研究員の話では、単語に分解して、類似率を計算しているそうです。後者は、ぶっちゃけバイノーラル再生なのですが、ダミーヘッドを使っているわけではなく、コンピューターでバイノーラル録音になるよう変換しているそうです。これもすごい技術ですね。

「投稿画像リアルタイム表示システム」は、技術的には平凡なものですが、メール受信した画像を承認し、放送用画像を作るシステムが Mac OS X のカスタムアプリケーションというのが興味深い点でした。こういうのはサーバーで動かして、ウェブインターフェースで制御することが多いのですが、「デスクトップアプリの方が使いやすいからこうしている」そうです。つながるテレビ@ヒューマンの製作者が Mac 好きなんでしょうね。ちなみに、人間での確認前に、自動的にポルノ画像を検出したりする機能はないそうです。

「ロボットカメラでCGと共演」は、スタジオを移動する人間をロボットカメラが自動追跡する仕組みです。背景画像を事前に撮影しておいて、人間検出用カメラが撮影した画像との差分を取れば「どこに人間がいるか」が分かるという、単純な仕組みです。カメラが2台必要なこと、背景が固定されていること (屋外は無理) というのは、今後の研究で改善されるかも?!

今年も興味深い展示ばかりで、14時すぎの到着でも時間不足でした。来年はもっと早く到着してじっくり見たいものです。

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