Yuriko.Net 個別記事

2007-06-15
晴れ

子なし要件は憲法違反どころか憲法が間違っている

ゆりこ による 09:31:57 の投稿
カテゴリー: 社会問題

子供がいるのに性別変更の申請をした人のうち、森村さやか氏の申請は見事に却下されたようです。しかし、Yahoo! News 経由毎日新聞の記事によると、「子なし要件は憲法違反だ」として最高裁に特別抗告するそうです……。

森村さんは離婚した女性との間に子どもが1人いる。奈良家裁へ昨年11月、性別変更を申し立てたが、家裁は子どもがいることを理由に却下。大阪高裁は今月6日、家裁の決定を支持し、即時抗告を棄却した。
子どもがいないことを性別変更の要件としている特例法の「子なし」要件について、森村さんは「憲法が定める法の下の平等や幸福追求権に違反している」と主張している。

これは非常に「頭が悪い」行為だと思います。子なし要件が存在する理由を考えたら特別抗告したって無駄なことは明白なんですから。その理由とは、日本では同姓婚が認められていないからです。親の一方が性別変更すると、子供から見ると両親の性別が2人とも父または母になってしまいます。戸籍法では、両親が父と母であるという状態しか想定しておらず、それとは違う状態を作ってしまう「子持ちの人の性別変更」は不可としているわけです。

そして、日本国憲法24条にて「結婚は両性の間で行うもの」と決められているため、憲法をいじる必要があります。「特例法が憲法違反」なのではなく「憲法が間違っている」のです。森村氏は、こういう事情を理解していないのか、分かっているけど隠しているのか。

しかし、子なし要件を緩和することなら可能です。それは、性別変更する人のパートナーがすでに死亡しているか、ペア2人が同時に性別変更するか、の場合です。前者は、子供から見ればひとり親の状態ですから同姓婚にはなりません (離婚するだけでは不可)。後者も異性婚の状態が維持されるのですから問題ありません。

ということで、森村氏が闘うためには、離婚したパートナーに死んでもらうしかないわけですね;-) もしくは、憲法24条を改正する運動を起こすか。あ、「子供の戸籍が異常になること」が大本の問題ですから、戸籍撤廃という手もありますね。後者2つはどちらにしても大変な話ですが。

トラックバック・コメント »

  1. 子なし要件を認めることは同姓婚を認めることになるというのは飛躍しすぎな気が…

    同姓婚が子なし要件よりも容認しやすい点
    戸籍を血縁および相続関係の側面からみるなら父母(親子関係の記述)は非常に重要で保守的にみれば安易には修正できないのに対して、同姓婚は両者の間に実子ができることはありえないので養子縁組まわりだけ考えれば済みます。

    その逆。
    同姓婚に憲法の壁があるのに対し、子なし要件の戸籍事務上の問題は、当事者が痕跡を気にしさえしなければ、「母(出生時は父)」といった表現で逃げる道があります。

    ねこねこからのコメント
  2. さらに追記。

    「性別変更するひとのパートナーがすでに死亡している」という条件では戸籍事務上の問題は解決しないと思います。死亡したからといって、その人が父母欄から削除されることはないのでたとえパートナーが死亡しても父父もしくは母母の状態となってしまうことは避けられません。

    長々と失礼しました〜。
    あ、こちらでははじめましてだったかも、にゃ?

    ねこねこからのコメント
  3. コメントありがとうございます。スタイルシートがバグってて読みにくくなっていました。すいません。

    さて、確かに「同姓婚の許可」は、子なし要件の緩和の必要条件ではないですね。他の方法でも緩和可能ですから。ただし、同姓婚を認めてしまえば子なし要件も撤廃できるはずですから、十分条件になっています。そして、同姓婚を認めることは恩恵を受ける人が多いため、「同姓婚を認めさせる方向にしよう」と考えています。

    おっしゃる通り、戸籍法をいじるだけで子供がいてもなんとかなりそうです。ただし、その場合でも、「戸籍法や関連法案の改正」が必要であって、特例法だけの問題じゃないので、森村氏の手法が適切かというと、疑問があります。

    パートナー死亡でも削除されないんでしたっけ。てっきり×印をつけるものだと思っていましたが、違うのでしょうか。

    yurikoからのコメント
  4. 子供のいる性同一性障害者のせいで、
    家庭が壊されて泣いている人も沢山います。
    当事者だけの言い分ではなくて、家族の言い分も聞いて欲しいです。

  5. 要件削除は、本当に家族のため?
     
    すこし前のことです。たまたまネットサーフィンをしてたら、妻子のいる性同一性障害者たちの団体を見つけました。
    そこには、2年前に成…

  6. くらりすさんこんにちは。あなたの事例は、基本的には特例法とは独立した話であって、単に家族間コミュニケーションの問題だと思います。「夫が酒びたりになった」「夫が仕事詰めで家庭を顧みない」「夫が浮気した」という問題と本質は同じだと思います。特例法は単純に戸籍の性別をいじる話ですから、「パートナーが勝手に GID 治療を始めた」ことに異を唱えるなら、GID 治療ガイドラインに苦情を言うのが正しいです (でも、ガイドラインに沿わない人も多数存在します)。特例法の規制強化では解決しません。

    パートナーさんの行為を理解するのは、なかなか難しいと思うのですが、そこはじっくり話合ってみてください。うまく乗り越えた事例も多数あるのはご存知かと思います。でも、どうしても理解できないなら、離婚もやむなしだと思います。その責任は、あなたを説得し切れなかったパートナーにあると考えられます。

    yurikoからのコメント

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