2007年9月の投稿

パソコンに読ませた microSD を N904i に戻すと認識せず
カメラ画像の保存を microSD にすればマトモに使えそうと判明した N904i ですが、microSD をパソコンに持っていってデーター吸い出しした後、N904i に持っていくと、「? マーク」が出てしまって認識しません。「チェックディスクしてください」と言われますが、そのチェックディスクも「できませんでした」と出る始末です……。N904i でフォーマットしない限り使えなくなるわけです。
ATP 製という安物だからかもしれませんが、何か不思議です。Mac OS X の Finder で microSD を読ませると、フォルダごとに .DS_Store という不可視ファイルを作ってしまうのですが、Path Finder を使うと .DS_Store を作らずに microSD にアクセスできます。ターミナルで .DS_Store が生成されていないのをチェックしてから N904i に持っていってもダメです。
他に不可視ファイルができてしまっているのかもしれませんが、これではあまりに不便です。N904i 側でもっと柔軟に microSD を読み取ってもらいたいものです。これでは microSD が使いものになりません。

ウィルコムのフィルタリングサービスはネットスターの分類すべてが対象なのか
ウィルコムは、10月上旬から有害サイトアクセス制限サービスを開始することを発表しました。携帯電話3社は同様のサービスを提供していましたが、ウィルコムも追随することになります。
ウィルコムも、ドコモやソフトバンク同様ネットスターのサイト分類を使うようですが、どのカテゴリーを「有害」としているかが不明だったので問い合わせてみました。すると、ネットスターの URL 分類基準の表と同じものが回答されてきました。となると、ここに掲載されているカテゴリーに分類されたサイトがすべて制限対象になるわけです。なんぼなんでもそれは変なので、再度質問してみます……。質問の仕方が悪かったのかも?

ウィルコムは同性愛・宗教・政治を含む35カテゴリーを有害認定
ウィルコムに問い合わせていた有害サイトアクセス制限サービスの対象カテゴリーですが、回答が来ました。いずれウィルコム公式サイトに掲載されるでしょうから、書いてしまいますが、以下の35カテゴリーが対象だそうです (カテゴリーの説明はネットスターの分類基準を参照。一部カテゴリーは説明を記載)。これは、ドコモ (34カテゴリー)やソフトバンク (30カテゴリー)よりも多くなっています。ドコモやソフトバンクでは対象になっていないものは「検索キャッシュ」です。ウィルコムはこれも子供には有害だと考えているようです。
- 違法と思われる行為
- 違法と思われる薬物
- 不適切な薬物利用
- 軍事・テロ・過激派
- 武器・兵器
- 告発・中傷(誹謗・中傷)
- 自殺・家出
- 主張一般
- 性行為
- ヌード画像
- 性風俗
- アダルト検索・リンク集
- ハッキング
- 不正コード配布
- 公開プロキシ
- 検索キャッシュ/検索エンジンのキャッシュページ
- 出会い・異性紹介(出会い・恋人紹介)
- 結婚紹介
- ギャンブル一般
- ウェブチャット
- 掲示板
- IT 掲示板
- グロテスク
- 娯楽誌
- 喫煙
- 飲酒
- アルコール製品
- 水着・下着・フェチ画像
- 文章による性的表現
- コスプレ
- オカルト
- 同性愛/ゲイ・レズビアン・トランスジェンダーの生活スタイルに関する各種情報の提供
- 伝統的な宗教
- 宗教一般
- 政治活動・政党
そして、残念なことに、ウィルコムも、ドコモと同様に同性愛・宗教・政治は子供に有害だと考えていることが分かりました。ネットスターの分類基準から分かるように、同性愛カテゴリーにはトランスジェンダーに関する情報も含まれていて、なおかつ、アダルト情報に限ったものではありません (アダルト情報は別にカテゴリーがある)。ウィルコムがどのような考えでもって同性愛カテゴリーを有害認定しているのか不明ですが、同性愛に対する差別・偏見があることは否めないでしょう。きちんとした理解があれば有害認定するわけがありませんから。子供の LGBTI 当事者が携帯電話で情報入手することを遮断しているわけで、これだけで差別行為と言えます。
ウィルコムには引き続いて質問を行いますが、LGBTI に理解あるみなさんも、ウィルコムに「ネットスターにおける同性愛カテゴリーはアクセス制限対象になるのか」という質問を行なってみてください。困ったことに、まだウィルコム公式サイトにアクセス制限対象カテゴリーの一覧がないため、まずこの質問から始めて頂きますようお願いします (この記事は読者にとっては二次情報ですから、アテにしてはいけません;-)。サービス開始前である今ならば、同性愛カテゴリーを対象外とすることも可能かもしれませんし。

MediaWiki 1.11.0 リリース
9月10日、MediaWiki 1.11.0 がリリースされました。2007年秋バージョンとなります。なお、従来バージョンも HTML/XSS 対策のセキュリティーフィックスが出ていますので、アップデートが必要です。
最近は MediaWiki をあまりいじってないのですが、放置しまくっている玖伊屋辞書に大幅に手を入れる予定です。玖伊屋ウェブサイトとの融合を計るべくデザイン調整を検討しています。

ドコモPC向けパケット定額始めるも制限多すぎ
NTTドコモがPC向けパケット定額サービスを10月22日より開始すると発表しました。サービスは2種類あって、4200円〜10500円の段階制料金でHSDPA が使える「定額データプランHIGH-SPEED」と、4200円固定で64Kbpsの「定額データプラン64K」です。後者はまさに PHS の後継サービスと言えるでしょう。
しかし、制限が非常に多いのが問題です。まず、これらは「料金プラン」の1つなので、音声端末向け料金プランとは併用できません。音声端末でこのプランを使う場合、音声通話・i モードなどを捨てることになります。
次に、接続先 ISP が mopera U またはビジネス mopera しかありません。つまり、mopera の使用料も課金されます (月315円〜840円)。
さらに、「定額データプラン接続ソフト」を使ってダイヤルアップする必要があります。そして、利用可能な通信が、メール送受信およびテキスト・静止画のWeb閲覧などに制約されます。おそらく Windows 向け接続ソフトしか提供されませんから Mac OS X では使えませんし、SSH や VPN の利用も不可でしょう。ビジネス向けには VPN が無理というのはかなり痛いのではないかと思います。
結局のところ、ウィルコムやイー・モバイルにとって、ドコモの新サービスは恐るるに足らずというところでしょうか。Mac OS X 不可、SSH 不可ならば、当然わたしも興味なしですよ。

WordPress 向け携帯電話閲覧プラグイン開発中
今まで旅行ウェブログの携帯電話対応には Otsukare さん作の「Mobile Eye」を使っていました。しかし、いろいろ改良したくなって、スクラッチから作ることにしました。現在、Mobile Eye の後継として「Mobile Eye+」がリリースされています。これは非常によくできているものの、少しわたしの好みとは違うので、採用しませんでした。
実は、携帯電話から記事の修正・コメントの管理・カテゴリーの編集などができるサイト管理機能を実装しようとたくらんでいて、そのためにはスクラッチからの開発でないとやりにくいと考えたからです。ドコモ端末が Cookie に対応していないため、WordPress 標準のログイン機能が使えないという難関がありますが、それをどう解決するか悩んでみます。
現在のものは非常に荒削りで、機能も不十分です。もうちょっとブラッシュアップしたら公開してみます。
で、肝心の Yuriko.Net メインサイトの携帯電話対応を早くしないといけません。PHP + MySQL を使ったシステムに移行してから、携帯電話サイトが停止してしまっています;-) なお、今回作ったプラグインも、WordPress のテンプレート機能に大幅に依存しているので、まるで流用できません。
[追記] バージョン 0.70 をリリースしました。

絵文字対応の WordPress 向け携帯電話閲覧プラグイン Ktai Style 0.70 リリース
先日から作り始めていた WordPress 向け携帯電話閲覧プラグインですが、ある程度形になったので、公開いたします。名前は「Ktai Style」と言い、以下のような特徴を持っています。詳細は配布サイトで確認してください。当然、Yuriko.Net 旅行記で採用しています。
- PC 向けサイトの URL を携帯電話に入力すれば、ほぼ同じ内容を見ることができます。
- 独自のテンプレートを持っていて、これを編集すれば携帯電話サイトのデザインを変更できます。
- 電話キャリアを自動判別して、要所要所で絵文字を使っています。
- コメント閲覧・投稿機能は未実装です。
WordPress 向け携帯電話閲覧プラグインとしては、Otsukare さん作の「Mobile Eye」。これの発展版である「Mobile Eye+」があります。Ktai Style はこれらの動作を参考にしつつ、スクラッチからコードを書いています。後発ですから、今までにない特徴として「絵文字対応」が入っていますが、これはオマケみたいなものです。最終的には「携帯電話から簡単なウェブログ管理が行える」ことが目標となっています。実装までは時間がかかると思いますが、ご期待ください。
[追記] Mac 向けウェブブラウザー Camino も携帯電話と判定されてしまいます。デバッグ用コードが残っていたための動作であり、次回リリースからは外しておきます。

絵文字対応の WordPress 向け携帯電話閲覧プラグイン Ktai Style 0.71 リリース
おととい発表した WordPress 向け携帯電話閲覧プラグイン「Ktai Style」ですが、新バージョン 0.71 をリリースしました。主な修正点は以下の通りです。プラグインの詳細は配布サイトをご覧ください。
- 固定ページに対応しました。
- SoftBank 6-3 シリーズでの表示を改善しました。
- php.ini で
short_open_tag = On
と設定されているサーバーでも構文エラーが出ないようにしました。 - その他いくつかの修正
バグ報告や要望を頂いた、たにやんさん、Sa・Ga さんには感謝いたします。以後は、コメントの閲覧・投稿への対応や、大きいページを分割する機能の実装を行う予定です。
なお、「PHP4 未対応なのであきらめた」という事例もあるようです。使ってもらえないのは残念ですが、今さら PHP4 に対応するつもりはありません。ご了承ください。
さらに余談を続けますと、他にもスクラッチから携帯電話閲覧プラグインを作った事例がありました。リリース日は2007年6月26日ということで、比較的最近です。クラスをうまく使って比較的美しい実装なのですが、テンプレートで <?= という短縮形タグを使っていたり $this
などの変数が見えてしまうのは、いまいちかもしれません。

絵文字対応の WordPress 向け携帯電話閲覧プラグイン Ktai Style 0.80 リリース
きのうに続いて、WordPress 向け携帯電話閲覧プラグイン「Ktai Style」の新バージョン 0.80 をリリースいたします。主な修正点は以下の通りです。プラグインの詳細は配布サイトをご覧ください。
- コメントの閲覧・投稿に対応しました。
- パスワード付きの投稿に対応しました。
以後、機能実装に関する裏話を書きます。
まず、パスワード付きの投稿への対応ですが、WordPress コアではクッキーにパスワードを保存しているのに対し、本プラグインではパスワードを都度確認させることにしました。そのため、入力フォームの送信先は wp-pass.php ではなく、そのページ自身に変更しています。そして、コメント閲覧・投稿するときは hidden フォームにパスワードを入れてページ遷移することで、パスワードの再入力を回避しています (当然、セキュリティーは落ちます)。こういう実装のため、the_content()
へのフックでは実現が無理で、ks_content()
タグを復活させました。
なお、WordPress の実装がまずいのか、投稿パスワードに「\」(バックスラッシュ、環境によっては円記号) を使ってしまうと認証されないようですが、本プラグインではちゃんと通ります;-)
コメント閲覧・投稿は、WordPress 本体の実装が、single.php 等で comments_template()
を呼び出すという形しか想定してなくて、コメント閲覧・投稿ページを独立させるのが困難でした。けっきょく、WordPress コアのファイルをコピーして改造する形で実装しました。tags.php ファイルがかなり膨らんでいます……。
あと、WordPress の実装に問題があることに気がつきました。それは、パスワード付きの投稿へのコメントは、パスワード認証してなくても受付されてしまう動作です。通常は、認証してないと投稿フォームが出ないため投稿できませんが、特殊な方法で無理矢理コメントすれば受付されてしまいます。バグ報告するべきか。
[追記] 0.80 はバグ多いため、バージョン 0.81 をリリースしました。
JP ドメイン存続のためには日本国が存在しないといけない
「ユーゴスラビアのドメイン『.yu』廃止へ ICANN」というニュースを見て、「JP ドメイン存続のためには日本国が存在しないといけない」ことに、改めて気がつきました。
ニューヨーク──インターネット上のドメイン名などを管理する非営利団体ICANNがこのほど、現在は存在しない国家ユーゴスラビアのドメイン「.yu」の廃止を決めた。
このほか、旧東ドイツのドメイン「.dd」と旧ザイール(現コンゴ民主共和国)の「.zr」も、引退させる。
「ユーゴスラビア」という名前は、2003年に「セルビア・モンテネグロ」の新国家連合誕生に伴い、消滅。セルビア・モンテネグロに新しいドメイン「.cs」が割り振られた。
しかし、「.cs」が一般的に普及する前に、モンテネグロが昨年6月に独立を宣言。セルビアもこれを認め、旧ユーゴスラビア連邦が完全に崩壊した。
そのため、セルビアには「.rs」、モンテネグロには「.me」と、さらに新しいドメインが割り振られた。
日本国は1300年以上も存在しているので、多くの国民は国自体の存亡について無頓着なわけですが、もし日本という国がなくなれば、JP ドメインもなくなるわけです。うーん。そうなると、ドメイン名を失くさないためには、国に依存したものを使ってはいけないのかも……。幸い、YURIKO.NET は NET ドメインなので大丈夫ですが、KWEEYA.JP とか JP ドメインのやつはやばいかな?